【徹底解説】レトルト食品が誕生した経緯と現在に至るまでの歴史
レトルト食品は、その便利さと長期保存の利便性から、私たちの生活に欠かせない存在です。しかし、その誕生の背景や、どのように進化してきたかをご存じでしょうか?本記事では、レトルト食品の誕生の歴史から、現代に至るまでの変遷を辿り、持続可能な食生活への貢献についても考察します。食の未来を見据えたレトルト食品の役割に注目です!
レトルト食品の誕生とその背景
レトルト食品の始まりは、食品の長期保存と安全性の向上を目的とした技術開発に遡ります。レトルト食品の発展の経緯をみていきましょう。
1.初期の保存技術
19世紀初頭、フランスの二コラ・アペールがガラス瓶を用いた食品保存法を発明しました。これによって、食品を加熱処理して密閉することで長期保存が可能になり、軍隊の食糧保存に役立ちました。しかし、ガラス瓶だと重くて壊れやすいという欠点があったのです。
2.缶詰の発明
その後、アペールの技術を基に、イギリスのピーター・デュランドが金属缶を用いた缶詰を発明。缶詰は持ち運びやすく、食品の長期保存が可能なため、19世紀後半から20世紀初頭にかけて広く普及しました。
3.レトルトパウチの発明
1950年代にアメリカで食品の高温高圧加熱処理技術が開発されました。この技術を用いて、レトルトパウチに封入し、高温高圧で殺菌することで、常温で長期保存可能な食品が誕生したのです。
この技術は米軍の兵士用の携行食として最初に利用されました。レトルトパウチは軽量で割れないので利便性が高かったのです。1960年代にNASAの宇宙食としても採用されました。
レトルト食品の進化と多様化
レトルト食品が一般消費者向けに発売されたのは、日本が最初の例です。1971年、大塚食品が世界初の市販用レトルトカレー「ボンカレー」を発売しました。これにより、家庭で簡単に美味しい食事が楽しめることから、急速に普及しました。
ボンカレーの成功を受けて、日本国内では様々なレトルト食品が開発されました。カレーに限らず、シチュー・スープ・パスタソースなどの食品がレトルトとして登場し、手軽に利用できる家庭料理として定着したのです。
そしてレトルトの技術は、利便性から世界中に広がりました。各国で独自のレトルト食品が開発されて、食文化に合わせた製品が出回るようになりました。
レトルト食品は、軍事や宇宙食の開発といった食糧保存の必要性から生まれました。近年では、保存期間の延長や新たな調理法の導入など、消費者のニーズに応える技術革新が続いているのです。今後も、健康志向や持続可能を重視した新たなレトルト食品の開発が期待されています。
持続可能な食生活とレトルト食品の未来
レトルト食品を利用したり、製造したりすることは、SDGsの取り組みにもなります。例えばフードロスを防ぐためにキズ物や不揃いなもので出荷できないものでもレトルト食品に加工することによって商品化することができるのです。また、大量にとれる旬のものや特産物を新鮮なうちに加工し、付加価値をつけて販売することも可能です。
他にも様々なメリットがあるのでご紹介します。
①殺菌しているので菌がない
レトルト食品を製造する際はしっかりと菌の検査を行い、安心・安全な食品を作ります。
②物流・保存コスト削減
常温保存が可能なため、冷蔵庫や冷蔵車などを用意する必要がありません。そのため、物流や保存にかかるコストの削減にも繋がります。
③人件費削減
人材の確保が難しい企業では、忙しい時期に向け、アイドルタイムに製造し、保管しておくことが可能です。
④販路拡大
常温保存が可能なことから通販やギフトなど販路が拡大できます。例えば、賞味期限が限られているため、通販での商品化が難しい商品があります。しかし。商品をレトルト食品にすることによって、販路を拡大することが可能になります。
まとめ
いかがでしたか?今回はレトルト食品の歴史をご紹介しました。レトルト食品は私たちの生活にかかせないものになってきています。レトルト食品をうまく活用することで私たちの生活や社会にとってもたくさんのメリットがあることがわかりました。
パッケージプラザ高岡店には、レトルト食品を製造できる「達人窯」があります。試してみたい・どんなものか見てみたいという方は無料で実験できるので是非お問い合わせください。
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