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食の安全を守る!食中毒・ノロウィルス対策とHACCP(ハサップ)の重要性

気温が上がるこれからの季節、特に注意したいのが「食中毒」。なかでも感染力が非常に強い「ノロウイルス」は、家庭にも飲食業にも大きなリスクをもたらします。本記事では、食中毒の種類や原因、ノロウイルスの感染経路、効果的な予防方法、そして食品業界で義務化されている衛生管理手法「HACCP」について、ポイントを整理してわかりやすく解説します!

食中毒とは?原因と種類を知る

食中毒とは、汚染された食品や飲料を摂取することで、体に有害な物質が入り、健康被害を引き起こす疾患の総称です。発症すると、嘔吐や下痢、腹痛、発熱などの症状が現れ、重症化すると脱水症状や、入院が必要になる場合もあります。

食中毒の原因は大きく分けて4つです。

「細菌性食中毒」

これは最も多い食中毒です。サルモネラ菌、腸炎ビブリオ、カンピロバクターなどが代表的で、生肉や魚介類、加熱が不十分な食品に多く見られます。特に、気温と湿度が高い夏場に増加しやすいため、食材の保存や調理には十分注意が必要なのです。

「ウイルス性食中毒」

これは主にノロウイルスやロタウイルスが原因で、感染力が非常に強いため、わずかな量でも発症します。調理者の手指や調理器具を介した二次感染も多いため、手洗いや消毒が重要です。

「寄生虫」による食中毒

よく耳にするアニサキスはサバやアジなどの生魚に寄生しており、加熱や冷凍が不十分な状態で食べると胃や腸に激しい痛みを起こします。

「科学物質」による食中毒

農薬や洗剤、金属などの有害物質が食品に混入することで発生します。一般的には発生件数は少ないですが、誤飲や管理がしっかりされていないと原因となるため、家庭でも保管方法に注意が必要です。

このように、食中毒には様々な要因と種類があり、季節や食品の扱い方によってリスクも変わります。食材の適切な保存、加熱、そして調理時の衛生管理を徹底することで、食中毒の予防にも繋がります。日常の食生活の中で、正しい知識と対策を身に着けておくといいですね。

ノロウイルスの特徴と感染経路

ノロウイルスは、ウイルス性食中毒の中でも非常に感染力が強く、職場や家庭内で集団感染を引き起こす原因となります。感染経路の多くは、感染者の手指や調理器具を介して食品にウイルスが付着して、それを口にすることで経口感染します。ノロウイルスは、ウイルス量がわずか10~100個と非常に少量で感染するので、ほんのわずかな接触でも発症するリスクがあります。

主な症状は、突然の嘔吐や激しい腹痛、下痢、微熱などがあります。通常は1~3日で回復しますが、高齢者や乳幼児など免疫力の低い人が感染すると重症化するおそれがあるので特に注意が必要です。

予防には、石鹸でのこまめな手洗いや、調理器具の消毒、食品の十分な加熱が重要です。体調に異変を感じたら無理せずに、早めに医療機関を受診することをおすすめします。

食中毒の予防対策チェックリスト

夏場の食中毒が発生しやすい時期には予防することが特に大切です。中でもノロウイルスをはじめとするウイルス性の食中毒は、目に見えないため、日常の衛生習慣が最も重要になってきます。チェックリストを参考に、家庭や職場でも意識して対策してみてください。

基本的な対策は以下の5つです。

手洗いの徹底

調理や食事の前後には、石鹸と流水で20秒以上かけて丁寧に手を洗いましょう。

加熱調理の徹底

食材の中心温度を75℃以上で1分以上加熱することで、ウイルスや細菌を死滅させます。

調理器具の使い分けと消毒

まな板や包丁は生肉・魚・野菜などの用途で分け、使用後に熱湯または、次亜塩素酸で消毒します。

食品は適切な温度帯で保存

冷蔵は10℃以下、冷凍は-15℃以下を目安に保存し、常温に保存しないことが大切です。

体調不良時の対応

下痢・嘔吐・発熱などの症状がある人は、調理に関わらないようにルールを設けるようにしましょう。

食中毒は「ちょっとした油断」が引き金になります。毎日の習慣として、衛生管理を見直すことが最大の予防策です。家庭でも職場でも、チェックリストを活用してみてください。

HACCPとは?継続がカギの衛生管理

食品を扱うすべての現場で欠かせない衛生管理手法、それがHACCP(ハサップ)です。HACCPとは、「Hazard(危害)Analysis(分析)Critical(管理)Point(点)」の頭文字をとってできた造語のことです。

日本語では、「危害要因分析」と「重要管理点」を意味します。簡単に言えば、食品の製造や提供のプロセスで「いつ・どこで・何が危険か」をあらかじめ分析し、そのリスクを継続的に管理する仕組みです。

日本では2021年から全ての食品事業者にHACCPの導入が義務化されました。その最大の特徴は、従来のように完成品だけを検査するのではなく、製造から提供までのすべての工程をチェックする点にあります。これにより、食中毒や異物混入といったリスクを未然に防ぐことが可能になるのです。

HACCPを効率的に運用するために、特に重要なのが次の3つです。

衛生チェックと記録の継続

日々の作業の中で、温度管理や清掃状況などを確認・記録し、継続的に追跡可能な状態にしておく。

スタッフ全員の理解と運用の徹底

一部の担当者だけでなく、現場の全員がHACCPの目的と手順を理解し、実践することが求められます。

管理体制の定期的な見直しと改善

問題点や改善点を定期的に洗い出し、衛生レベルを向上させることにつなげるのが大切です。

HACCPは「導入して終わり」ではなく、日々の積み重ねが信頼される食品づくりのカギになります。衛生管理の基本として、しっかりと根付かせましょう。

HACCP(ハサップ)とは?徹底解説~食中毒と衛生対策~ – 株式会社スパック

まとめ

いかがでしたか?これからだんだんと気温も上がり暑い季節になります。基本的な手洗いや、消毒、食品の保存の仕方をしっかりとして予防につなげていきましょう。

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