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常温保存&長期間の賞味期限を叶えるレトルト食品の技術とは

レトルト食品の棚がスーパーマーケットで一角を占める今、その保存技術の秘密は消費者にとって興味深いトピックです。常温で長期保存が可能なレトルト食品はどのようにして作られるのか、その背景にある技術を解説していきます。

レトルト技術の基礎

レトルト食品の歴史は、1950年代に米国陸軍が重い缶詰に代わる軍用携帯食として開発したことが始まりです。その後、アポロ計画で宇宙食に採用されたことで多くの食品メーカーに注目されました。日本では、大塚食品が世界で初めてカレーをレトルト食品として開発・発売しました。このことをきっかけに、国内外の企業がレトルト食品の製造を行うようになったのです。

レトルト食品とは、食品を高温で密封した袋や容器に入れて、その後加圧加熱殺菌を施すことで長期保存が可能になる食品の一種のことです。この加熱処理は、高温高圧の蒸気を使って行われるので、微生物や酵素の活動を抑制し、食品を安定化させます。これは、120℃で4分間以上高温・高圧で殺菌することが一般的です。例えば、食中毒を引き起こすO-157や、ボツリヌス菌(毒素が強く高温に耐えることができる)も、この方法であれば殺菌できるのです。このようにレトルト加工することにより、食品の賞味期限が延長され、常温保存が可能になります。

レトルト食品は賞味期限が長いこともあり、保存料が入っていると思われがちですが、これは間違っています。レトルト食品は食品衛生法で定められているため、保存料や殺菌料などは使用できません。加圧加熱殺菌により安全性が確保されているので、添加物を使用せずに常温で長期保存ができるのです。

包装の役割

レトルト食品は、レトルト加工をすることにより、食品の賞味期限が延長されて、常温保存が可能になります。では、レトルト食品はどのような包装がされているか詳しく解説します。

レトルト食品の包装には主に3種類あり、以下がそれぞれの特徴です。

①パウチ袋

パウチ袋は、カレーやパスタのソース等のレトルト食品によく使われています。形状は、平袋やスタンド袋があります。パウチ袋の素材は、一般的にPET(ポリエチレンテレフタレート)・アルミ箔・ポリプロピレンです。こちらは、耐熱性が高く、もちろんレトルト殺菌が可能です。そして、酸素・水・光を遮断することができます。そして電子レンジ対応が可能です。

②トレー

トレーは炊いたご飯が詰められているものが代表的です。これは、蓋を少しめくって電子レンジにかけると温かいご飯が手軽に食べられます。素材は、プラスチックの樹脂製で、透明なものや色がついたタイプがあります。

③レトルトパック

レトルトパックとは、よくソーセージ・魚肉ハムなどに使われているものです。透明なフィルムで包んだ後、アルミのワイヤーでクリップをします。その後、レトルト殺菌するのがレトルトパックです。

フードロスを解決!レトルト食品の可能性

レトルト食品は、そのままでは廃棄されていたキズ物や、不揃いなものを商品化することが可能になるのです。これにより、フードロス削減に取り組むことができます。また、レトルト食品にすることにより、フードロス削減以外にもたくさんのメリットが生まれるのです。もちろん、レトルト食品を製造する際はしっかりと菌の検査を行い、安心・安全な食品を作ります。他にどのようなメリットがあるのか4つ紹介します。

①付加価値を付けることができる

旬の安い食材やキズ物、不揃いの食品を商品化することができます。フードロス削減に貢献できるため、SDGsの取り組みにもなります。また、大量にとれる旬のものや特産物を新鮮なうちに加工し、付加価値をつけて販売することも可能です。

②販路拡大

レトルト食品に加工することで、常温保存が可能になり、通販やギフトなど販路が拡大できます。例えば、賞味期限が限られているため、通販での商品化が難しかった商品をレトルト食品にすることによって、販路を拡大することが可能になります。

③物流・保存コスト削減

常温保存が可能なため、冷蔵庫や冷蔵車などを用意する必要がありません。そのため、物流や保存にかかるコストの削減にも繋がります。

④人件費削減

人材の確保が難しい企業では、忙しい時期に向けてアイドルタイムに製造し、保管しておくことが可能です。

まとめ

いかがでしたか?レトルト食品の技術についてご紹介しました。レトルト食品は普段の生活だけでなく、災害時の備えなどにも重宝されています。フードロス削減にもなり、SDGsの取り組みの一環にもなります。

スパックには他の記事で何度かご紹介しているレトルト食品を製造できる「達人窯」があります。レトルト食品の製造に興味がある方・実際にどんなものなのかを見てみたいという方がいらっしゃったら是非お声がけください!

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