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【食品開発】急速冷凍実験レポート|いちご編

スパックには、食品開発に関する実験を行う「SPAC Lab」があります。今回は、急速冷凍機を使ったいちごの冷凍実験の様子をご紹介。「SPAC Lab」の詳しい取り組みなどは【富山の食品ロスを解決】新商品開発のSPAC Labってなに?をチェックしてみてください。今後、SPAC Lab編集部ではみなさんが気になっている食材の実験を行いレポートしていきます。

冷凍実験の手順

今回いちごの実験をした目的は、旬のいちごを急速冷凍するとどうなるのか?を確認するためです。今回スポットを当てたいちごは、時期によって価格の変動が大きい食材です。1年中使用したい…たくさん収穫できる時期にストックしておきたい…と思われている方もいらっしゃるのではないかと思います。そこで、実験を行い、いちごがどのように保存できるのかを確かめることにしました。

急速冷凍するのに使った機械は、SPAC Labに設置してあるテクニカンの「凍眠」という機械です。急速冷凍と緩慢(一般的な冷凍庫で保管したもの)を比較してみることにしました。

実験の手順をご紹介します。

①袋の選定…今回はナイロンポリTLタイプを使用しました。

②袋詰め・脱気…今回はHIPPOという機械を使用しました。

③急速冷凍…10分ほどでカチカチになります。

④完成です

急速冷凍いちごの味や見た目の変化は・・・

こちらは、1週間冷凍庫で保管しておいたものです。凍眠には霜がついていませんが、緩慢(家庭の冷凍庫で凍らせたもの)のほうは霜がついていました。

次に冷凍のまま包丁を入れてみました。凍眠のほうは、サクサク包丁も入り形もきれいに切ることができました。一方の緩慢は、包丁を入れることができませんでした。

10分ほど経ち、ようやく緩慢の方にも包丁を入れることができました。しかし、固さは残っており、少し力を入れて切ることができました。そして画像をみて分かるように形が崩れきれいに切ることができませんでした。

実際に食べてみると、急速冷凍の方はサクサクしていて固すぎることもなく食べやすく夏に食べるフルーツとしていいなと思いました。パフェの上に置くのもいいと思います。

緩慢の方は少し時間を置いて食べてみましたが固すぎて氷を食べているような感覚でした。噛むのにも時間がかかり、形も崩れてしまうため、パフェに乗せたり切ってそのまま出すのもあまり向いていないと感じました。

実験を終えて

2つを流水解凍後、3時間ほど放置しましたが、ドリップがでました。触ってみてもブヨブヨした感触で元のいちごの状態に戻るわけではないようでした。それでも、触った感覚は、緩慢は完全にブヨブヨしていましたが凍眠は少しいちごの固さは残っているように感じました。

夏になると冷たい食べ物に人気がでます。近年では、いちごを削ってかき氷のように食べるものや、冷凍のフルーツをそのまま食べるものが人気があります。そういったそのまま冷凍した状態で食べる物に急速冷凍は向いていると実験して分かりました。前述したように家庭の冷凍庫で凍らせるととても固くなり、商品化するのは難しいと感じました。

以前、りんごの実験をしましたが、こちらも新しい食感でとても美味しかったので、他のフルーツに関しても凍らせて食べることが向いている食材があると思います。たくさん収穫できたがどうしよう…とお悩みの生産者さんは一度実験してみませんか?

まとめ

いかがでしたか?今回はいちごにスポットを当てて実験してみました。そのまま食べても美味しいいちごですが、たくさん収穫できても保存できない…とお悩みの生産者の方もいらっしゃるのではないでしょうか?ぜひ一度急速冷凍を試してみませんか?

パッケージプラザ高岡店にて無料で実験ができます。気になる方は是非、お声がけください!

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株式会社 スパック

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